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鹿島茂 『怪帝ナポレオンⅢ世』 (講談社)

大ナポレオンの劣化コピーとして悪評のナポレオン3世を、フランス近代化を仕上げた統治者として再評価した伝記。

仏文関係専攻の著者は無味乾燥の教科書的伝記ではなく、一般向けに面白く読ませる伝記を書いてくれている。

途中から通常の伝記的記述からは離れて、金融制度の整備とパリの都市改造の描写が延々と続く。

私の場合、こういう経済史・社会史はわからない。普通ならここで投げ出しているかもしれない。しかし本書の記述はわからないなりに面白い。

副題の「第二帝政全史」の通り、治世の全般にわたってバランス良く取り上げられた良書。

値が張るのはともかく、製本がやたら大きく重いのが唯一の欠点か。

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