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アルベルト・シュペーア 『第三帝国の神殿にて ナチス軍需相の証言 上・下』 (中公文庫)

ヒトラー政権の中枢にいた人物による回顧録。

もともと建築家として引き立てられた人物なので、前半三分の一くらいまで、そちら関連の記述が延々と続くのはやや閉口だが、その後は非常に面白くなる。

ドイツ現代史の参考書として非常に有益な本。

ヒンデンブルクと彼の政治的友人の多くが新政府に期待した君主制への再帰をヒトラーは一度も本気で考えたことはなかった。それについて彼は次のような意見を述べたことがあった。「ゼーフェリングのような社会民主主義者の大臣連に私はその後も年金を与えてやった。彼らについてどう考えようと勝手だが、一つだけ功績を認めてやらなければならない。それは彼らが君主制を廃止したことである。これは大きな進歩だった。そのおかげで我々にはじめて道が開かれたのだ。それなのに今になってまた君主制を取り入れられるかね。私に権力を分けろだって。イタリアを見たまえ。一体奴らは、私がそんなに馬鹿だと思っているのかね。君主制というのはいつだってその最初の忠臣には冷たいものさ。ビスマルクを思い出せばよい。私はそんなものにだまされない。ホーエンツォレルン家が今どんなに愛想よくしたって。」

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