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アナトール・フランス 『神々は渇く』 (岩波文庫)

矢野暢氏の『衆愚の時代』という本でその存在を知る。(矢野氏は京大の東南アジア研究の中心人物だったが、セクハラで告訴されて謹慎後、ヨーロッパに倉皇と立ち去り、現地で死去。)

フランス革命時、正義感の強い善良な青年が、その純粋さゆえに急進革命派に加わり、偏狭で残忍な行為に手を染めてしまい、破滅していく様を描いた歴史小説。

寛容の重要性と政治闘争の空しさを教える、非常に印象的で美しい小説である。

しかし巻末の訳者解説で、著者の社会活動の進歩性を強調して本書の反革命の意図を強く否定するのは正直的外れに思えてシラける。

「本書を反革命の書として持ち上げてきたものに災いあれ!」ってあんたが呪われろって感じだ。

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