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西部邁 『思想の英雄たち』 (文芸春秋)

この人は大学時代以来、高坂正堯氏に次ぐくらいの程度で、その著作を読み込んだ人である。

時には大きな反発を感じながらも、その思索を無視することはできず、知らない内に影響を受けた面が大きいと思う。

それと私の読んだ限りの全ての著作家の中で、この人の文章は一番上手いと思う。

合わない人もいるだろうが、私は西部氏の正確・怜悧・端正な文体に非常に感心させられた。

著作の多い人だが、とりあえず『大衆への反逆』(PHP文庫)、『生まじめな戯れ』(筑摩書房)、『人間論』(日本文芸社)あたりを読めばよいと思う。

だが世界史関係のブログで紹介するような本はこの『思想の英雄たち』くらいか。

エドマンド・バークからマイケル・オークショットに至る西欧の保守思想家の列伝風紹介。

歴史家のブルクハルトやホイジンガも載せられており、オークショットやギュスターヴ・ル・ボンなどあまり馴染みのない思想家について記されているのも有り難い。

一つの良質な近代西欧思想史として通読する価値有り。

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