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塩野七生 『ローマ人の物語 1・2 ローマは一日にして成らず』 (新潮文庫)

相変わらずネタが無いのと、暇なので、ローマ史のカテゴリで一番最初に記事にした塩野七生『ローマ人の物語』の各巻別の感想を文庫版に基いて書いてみます。

1992年この第一巻が出たとき、即買ったのではなかった。

確か刊行開始は知っていたはずだが、不覚にも購入は見送っており、発売後数ヶ月経って行きつけの小さな書店に並べられてあるのに気付いて、パラパラと立ち読みして良さそうなので購入。

一読してあまりの面白さに驚嘆する。

多彩な人物描写と巧みな史実の説明、豊富な逸話と的確・怜悧な著者自身の批評、読者を決して飽きさせない物語性と重要な史的構造・因果関係を平易に理解させる技術、これらが渾然一体となって、歴史叙述のお手本ともいうべき傑作を成り立たせている。

初心者向け世界史啓蒙書として自分が理想と考える水準をほぼ完璧に達成していることに感服した。

高校世界史があやふやな人でも、超初心者でも、誰でも面白く読むことができる。

これだけ素晴らしいレベルの入門書シリーズが刊行されていくことで、この先、大きな楽しみができたと非常に喜んだ。

この巻は伝説上のロムルスによる建国から共和政成立を経て、ポエニ戦争直前まで。

全15巻にしては随分先まで進んだなあ、初期共和政時代をもうちょっとじっくり描いてくれてもいいのにという感想を持った。

まさかその後カエサルだけで2巻を費やすとは思っていなかったので。

とにかく長大なシリーズの冒頭としては素晴らしい出来。

いろいろ言われてますが、初心者の世界史読書にはやはり欠かせぬ本でしょう。

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