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『詳説日本史』 (山川出版社)

私も高校生の頃使っていた日本史教科書の超定番。

今所持しているのは2003年刊で、大型書店の受験参考書コーナーで買いました。

末尾の執筆者リストを見ると、石井進・伊藤隆・笠原一男・児玉幸多・坂野潤治と、無知な私でも名前を知っている錚々たる面々。

現在の最新版では一部執筆者が入れ替わっているようです。

ざっと読むと、非常に細かい史実も載っていて、完成度が高いなと思います。

あれば便利だと思うので、買って手元に置いておいてもいいんじゃないでしょうか。

あと話が逸れますが、高校の地理・歴史で世界史必修を続けるべきか、むしろ日本史を必修にすべきかと議論がありますが、私はやはり現状のまま世界史必修を続けた方がいいと思います。

これは個人的趣味から言うのではないです。

一般常識としての「広く浅い」歴史を習得する上で、日本史に関しては小学・中学で学ぶ内容で何とかカバーできますし、自分で本を読んでより詳細な歴史を独学することも比較的容易だと思います。

しかし、世界史については高校で履修しない場合空白があまりにも大きすぎるし、ほとんど白紙の状態から独学するのも困難ではないでしょうか。

小谷野敦氏が『中庸、ときどきラディカル』(筑摩書房)という本で以下のように書いています。

おかしなことに、日本史については、小学校と中学校で必修扱いになっている。中学校では近代の世界史も織りまぜることになっているが、これだけ日本史を繰り返し学んで、さらに高校でも詳細に学ばせる必要があるだろうか。私は高校で日本史と世界史を取ったが、むろん教科書の厚さは同じくらいだから、日本史のほうが遥かに内容は精密で高度だった。大学入試のセンター試験でも、日本史では、それに専門の近い私でさえ答えられないような細かい知識を問うものがある。果たして、石器時代の石器の名称まで記憶させる必要があるのだろうか。

近年、日本の近代史教育に関する議論が喧しいが、それならむしろ、世界史をベースに日本の近代史を組み込んだ科目を「歴史」として必修にしたほうがいいのではないだろうか。

最近小谷野氏の本を全く読まなくなったので、今も同じご意見かどうかわかりませんが、概ね同感です。

私も高校で日本史と世界史を履修したのですが、日本史の内容は本当に細かいと思いました。

世界史は全く未知の状態で新たに学ぶということもあり新鮮で面白く感じたのですが、日本史は細かな用語を覚えさせられるだけで歴史の経緯を知る面白さはほとんど感じられず正直授業も退屈でした。

自国の歴史を詳しく知らないというのも困ったことですが、世界史が中学で学ぶ程度に止まると新聞・テレビの国際ニュースも理解できないんじゃないでしょうか。

個人的意見ですが、ごく大まかな内容(現状の「世界史A」レベル)でもいいので高校の必修は続けて頂いた方が良いと思います。

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