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ブラジル史についてのメモ その2

金七紀男『ブラジル史』(東洋書店)より。

1945年から64年の軍政開始まで、右派の全国民主同盟と左派の社会民主党・ブラジル労働党が対峙する政治情勢の模様。

1946~51年クーデタを起こしたドゥトラ将軍が大統領。

保守的で全国民主同盟寄り。

51年ヴァルガスが大統領復帰、左派的ポピュリズム政策を取るが行き詰まり54年に自殺。

暫定的なフィーリョ政権を経て、56~61年クビシェッキ政権(社会民主党・労働党)。

野心的経済開発計画を推進、60年ブラジリア遷都を行うが、インフレ進行。

以後も経済の調子が良くなるとインフレが進み失速するというパターンの繰り返しとなる。

61年小政党出身のクアドロス政権、全国民主同盟の支持を受け国内政策では左派から批判を受けるが、容共的な外交政策では右派からも反発され、政権運営が行き詰まり8ヶ月で辞任。

61~64年ゴラール政権(労働党)、経済危機と党派対立が続く。

64年軍事クーデタ勃発、軍政が開始(85年まで)。

大統領間接選挙導入、既成政党廃止。

与党として「国家革新同盟」(元全国民主同盟、社会民主党)、官製野党として「ブラジル民主運動」(元労働党)結成。

64~67年カステロ・ブランコ政権、67~69年コスタ・エ・シルヴァ政権を経て、69~74年最も抑圧的なメディシ政権が続くが、経済的には躍進を遂げ、「ブラジルの奇跡」と呼ばれる。

74~79年軍内穏健派のガイゼル政権を経て、79~85年フィゲイレード政権。

79年政党結成が自由化され国家革新同盟は民主社会党に、ブラジル民主運動はブラジル民主運動党になり、民主社会党から自由戦線党が分離、他に野党として労働者党、民主労働党などが結成。

軍政終了後、85~90年サルネイ政権、元民主社会党出身で軍政とも深い関わりを持つが、権威主義体制からの脱却に成功、しかし経済は混乱。

90~92年コーロル政権、経済政策の失敗と汚職で辞任。

92~95年イタマール・フランコ政権、蔵相カルドゾが新通貨レアル導入。

95~2002年カルドゾ政権、ハイパーインフレ収束、経済自由化を進め、高成長達成。

このカルドゾは中道右派のブラジル社会民主党所属と書いてあるが、上記民主社会党が改名でもしたのか?、それとも軍政以前の社会民主党が復活したのか?

残念ながら不明。

2003年以後労働者党出身のルラ現政権。

左派政権ながらインフレ抑制策と経済安定化策は前政権を継承、ただし所得格差是正に力を入れる。

最後に政党の勢力分布が載っているが、多党分立の上、名前だけだとどれが左派・右派でどんな立場かわからない。

新聞の国際面でたまにブラジル政治に関する記事が載っていても、わかりずらいのはこれが原因。

有力四政党のうち、ブラジル民主運動党と労働者党が与党、ブラジル社会民主党と民主党(自由戦線党から改称)が野党。

他に進歩党、共和党、ブラジル社会党、ブラジル労働党、共産党、(共産党から分かれた)社会民衆党など。

多すぎてよくわからん・・・・・・。

思ったより短くて読みやすい。

マイナー分野でこれくらいなら充分使える。

しかしやはり中公新書で『物語ブラジルの歴史』を期待したいものです。

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