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清水政彦 『零式艦上戦闘機』 (新潮選書)

児島襄『太平洋戦争』の記事で、兵器類などを中心にした細かな戦史には深入りしないようにと書いたばかりなのに、こういう本を挙げるのは完全に矛盾してるが、ざっと一読して非常に面白かったので・・・・・。

一年ほど前に出た本で、著者は昭和54年(1979年)生まれとかなり若い。

前半、零戦についての技術的考察は別に飛ばし読みでもよいと思うが、後半の戦史部分が非常に良い。

具体的な戦闘を時系列順に取り上げて、戦争全体における意味付けと結果をわかりやすく述べ、明解な講評を下していくので、極めて好印象を受ける。

日米戦争の流れを俯瞰しながら、通説や固定観念となっている事柄を訂正していく。

ミリタリー・マニアの好事家的著作というだけではなく、歴史愛好家が一般的通史のサブテキストとして使用しても有益。

他にもいい本はあるんでしょうし、ミクロ的戦術戦史を描いた本としてこれだけを挙げるのはアンバランスかもしれませんが、まあ私の知っている範囲のみでは良書だとお考え下さい。

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